妊娠出産、更年期、生理など女性のからだとこころの変化に寄り添うワコールフェムケアポータルサイト

  B3045_main.jpg  

月経・ホルモン

生理前はなぜ眠くなるの?日中、眠くなりにくくするには?

生理前、睡眠時間はいつもと変わらないのに、眠くてしかたがないことはありませんか。女性ホルモン「プロゲステロン」の作用で、睡眠の質が落ちているせいかもしれません。生理前の睡眠について紹介します。

生理前に眠いのは体温が高まって熟睡できてないから

生理前に眠くなる原因のひとつに「高温期」であることが挙げられます。月経が始まる2週間ほど前から続く高温期は、いつもより体温が高くなっています。これは、排卵後に急増するプロゲステロンが体温を0.3~0.6℃ほど上げる作用があるためです。

私たちのからだは、体温が下がるタイミングで眠気が訪れます。お風呂などでからだを温めたあと、時間がたつにつれ手足から熱が放散され、深部体温が下がることにより入眠しやすくなるのです。
生理前はプロゲステロンにより体温が高い状態が続くため、(体温が下がらず)入眠のスイッチがうまく働かず、熟睡できずに眠気が強くなるのです。月経が始まると、プロゲステロンの分泌は減少し体温も下がります。自身の高温期をくわしく知りたい方は、基礎体温を記録するといいでしょう。女性ホルモンの変化を把握することができます。

また、睡眠時間の不足により交感神経がたかぶりイライラしやすくなりますが、生理前に起こる頭痛やイライラなどの不快な症状はPMS(月経前症候群)の可能性があります。PMSも急増するプロゲステロンが影響すると考えられていて、症状の種類や不調の強さはさまざまですが、生理が始まるとラクになるのが特徴です。

高温期には、ゆっくりお風呂に浸かったり、軽いストレッチをしたり、好きな香りのアロマをたいたりしてリラックスをこころがけ、睡眠の質を高めましょう。夜中に目が覚めても、スマホや照明などをつけると覚醒してしまいますので、見ないようにするのがおすすめです。

参考:
高尾 美穂著『女性ホルモンにいいこと大全 オトナ女子をラクにする 心とからだの本』 (扶桑社BOOKS)
高尾 美穂著『大丈夫だよ 女性ホルモンと人生のお話111』(講談社)

INDEX

月経のリズムを知り睡眠力をつけよう

B3045_1.jpg

「人間のからだは、調子がよいときに鍛えると、不調になることが少なくなります。深部体温が下がりやすくよく眠れる卵胞期の週にこそ、丁寧に眠る準備をしてみましょう」と作業療法士の菅原洋平さん。
睡眠の質に重要な深部体温は「月経のリズム」の影響を受けます。月経のリズムを知り、よく眠れる卵胞期にぐっすり眠れていれば、睡眠のリズムが強化され、黄体期(高温期)になっても調子をくずしにくくなるといいます。


月経のリズムについて、もっと深く学んでみましょう。

すやすや部 - ワコール

毎日を充実させる睡眠の法則17「睡眠のリズムと月経のリズムは深い関係」

詳しく見る

眠りの環境をととのえることが回復につながる

B3045_2.jpg

「睡眠をきちんと回復に充てるには環境が大事。いろんな刺激をシャットアウトすることが大事で、そうすればよく眠れるということになるんだと思います」とは、医学博士の田村照子先生です。
からだを包む寝具や寝間着のここちよさも、眠るための環境をととのえ、いろいろな刺激をシャットアウトするための条件の1つ、とのこと。


快適な眠りのために何を着て寝るか、生活環境のスペシャリストへのインタビューから考えてみましょう。

すやすや部 - ワコール

「寝間着に着替えることで“眠りモード”に入っていく」

詳しく見る

睡眠の質を向上させるには3つの「R」がおすすめ

B3045_3.jpg

睡眠の質を向上させるためには、どのような方法があるのでしょうか。
杏林大学名誉教授の古賀良彦先生は「帰宅後、明日のためにすぐ寝るのではなく、寝る前に入浴以外のワンクッションを入れてストレスを発散させることも大事」といいます。
なかでも、レスト、リラクゼーション、レクリエーションの3つの“R”をおすすめしています。


ストレスをもち越して睡眠の質を低下さないために実践したいことをチェックしてみましょう。

ワコールボディブック

「ぐっすり眠るための必須アイテム」

詳しく見る